初心者がつまずいた原因と解決法**
動画編集を始めたばかりの人が必ず一度はつまずくのが、ファイル形式(mov/mp4)によるトラブルです。
実際に私も、クライアントワークのテスト編集で「movをmp4に変換したら、3分の動画が1分ちょっとに短くなってしまう」という現象に遭遇しました。
この現象は決して珍しいものではなく、Premiere Pro初心者が最初にぶつかりやすい“落とし穴”のひとつです。この記事では、その原因とすぐにできる解決法をまとめます。
■ mov → mp4変換で動画が短くなる原因
3分が1分になる…。最初は「Premiere Proがバグった?」と思ってしまいますが、原因は次のいずれかです。
① 変換ソフトが「可変フレームレート(VFR)」に強制変換した
スマホ撮影のmov、LINE送付されたmov、サロン系ライブ配信…
これらは**VFR(Variable Frame Rate)**になっていることが多いです。
VFRを強制的にmp4へ変換すると、フレーム数が合わず、
再生時間が短くなることがあります。
Premiere ProはVFRに対応していますが、
外部ソフトで変換するとズレが発生しやすくなります。
② 変換時に「高速圧縮モード」や「プレビュー用設定」が選択されていた
無料の変換サイトやソフトを使うと、
- 高速変換
- 圧縮優先
- Quick変換
- 低サイズモード
などが自動で選ばれ、正常なフレームが保持されません。
その結果、動画が“ギュッ”と縮んでしまいます。
③ 元動画のコーデック情報が合わなかった(よくある)
movの中にも種類があり、
- H.264
- ProRes
- HEVC
- 圧縮なし
など、バラバラです。
特にProRes → mp4変換は失敗しやすい。
Premiere Pro上で正常に読み込んでも、外部変換で壊れることがあります。
■ 解決方法(初心者はこれだけ覚えればOK)
解決① Premiere Proにmovのまま直接読み込む
Premiere Proはmovをそのまま読み込めます。
変換せず、そのまま素材として使うのが一番安全。
Premiere Pro側で以下のようにすればOK:
- movを読み込む
- シーケンス設定 → フレームレートを合わせる
- 編集
- 書き出しで H.264(mp4) を選択
これが最も安定します。
解決② 変換するなら「HandBrake」を使う(無料で最強)
外部変換したい場合は、HandBrakeが最も安全です。
- フレームレート → Constant(固定)
- FPS → 元動画に合わせる(29.97 / 30 / 60 など)
- コーデック → H.264(x264)
この設定なら動画が短くなる現象はほぼ起きません。
解決③ Premiere Pro書き出しで必ず「レンダリングに最大深度を使用」
Premiere Pro側で書き出す際、
- ✔ レンダリングに最大深度を使用
- ✔ 最高レンダリング品質を使用
をONにすることで、ズレや破損を回避できます。
■ この記事のまとめ
- mov → mp4で動画が短くなるのは“よくある現象”
- ほぼ原因は「VFR」または「変換ソフトの圧縮」
- Premiereにmovのまま入れて、書き出しでmp4にするのが一番安全
- 外部変換するならHandBrake一択
- クライアント案件でも絶対に使える知識
動画編集を始めたばかりのころは、
こういう“謎のトラブル”で1〜2時間持っていかれがちですよね。
この記事の内容を押さえておけば、
今後はmovでもmp4でも迷わずスムーズに作業できます。
Premiere Proのつまずきポイントは、
この記事のように1つずつ潰していけば一気に成長します。


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