久しぶりにほうれん草を焼いた夜。ひとり自炊って意外と楽しい

ひとり飯

夕ご飯で久しぶりに、ほうれん草を焼いた。
たっぷり200グラム。ざく切りにして、まだ少し水気の残るまま
オリーブオイルを垂らしたフライパンに入れる。
「ジュッ」と音がして、部屋いっぱいに青々しい香りが広がった。

いつもはおひたしやバター炒めばかりで、
「焼く」なんてほとんどやったことがなかった。
でも、これが驚くほどおいしい。
塩とほんの少しの醤油を回しかけただけで、
香ばしさと甘みが一気に引き立つ。

焦げ目のついた葉先はパリッとして、
茎の部分はしっとり柔らかい。
まるで別の野菜を食べているようだ。
味も香りも、どこか懐かしい。


🔥焼くことで生まれる「野菜の個性」

ほうれん草を焼くと、
ゆでるよりも水分が飛んで、味が濃縮される。
余分な調味料を使わなくても、
素材そのものの味がぐっと前に出てくる。

ほうれん草独特のえぐみも、
高温で一気に焼くとまろやかになる。
バターやベーコンと合わせてもいいけど、
今回はあえてシンプルにオリーブオイルと塩だけ。
これが一番、素材の香りを楽しめる。

「焼き野菜って、こんなにおいしかったんだ」と
思わず声が出るくらい、満足感があった。


🍳ひとり自炊の“静かな楽しみ”

最近は外食が多くて、料理をすることが減っていた。
忙しいとつい「時間の無駄」と感じてしまうけれど、
いざキッチンに立ってみると、
包丁を動かすリズムや焼ける音が心地いい。

火加減を見ながら、香りの変化を感じる時間。
それはテレビやスマホを見ている時よりも、
ずっと“今ここ”に集中できる。

料理って、食べるためだけの行為じゃない。
心を落ち着かせる、
小さな瞑想のような時間なのかもしれない。


🌙食後のほっとする瞬間

食べ終わって皿を洗い、
温かい緑茶を入れて窓辺に座る。
外は少し寒くて、街の灯りがちらちら揺れている。
そんな景色を眺めながら、
「今日も悪くなかったな」と思えた。

自炊をすると、たとえ一人でも
ちゃんと“自分を大切にしている”感覚になる。
誰かと食べる食事もいいけれど、
自分で作って味わうご飯には、
静かな満足感がある。

焦げたほうれん草の香りと、
食後の緑茶の湯気。
その組み合わせだけで、
なんだか心が温まる夜だった。


📝まとめ

ほうれん草を焼くだけのシンプルな夜ご飯。
でもその中には、小さな発見がいくつもあった。
「焼く」という調理法の奥深さ、
自炊の楽しさ、
そしてひとり時間の豊かさ。

次は、にんじんやブロッコリーも焼いてみようと思う。
こんな風に、ひとりの食卓を
少しずつアップデートしていくのも悪くない。

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