駅から少し離れるだけで、空気が変わる
中野区の哲学堂公園周辺は、駅前のにぎやかさから少し距離を取った場所にある。
その「少し」が、とても大事だと思う。
人の流れが急に途切れ、歩く速度を自分で決められる空間に変わる。
車の音はあるが、主張は強くない。
歩道は広すぎず、狭すぎず、無理なく前を向ける。
歩くだけで疲れが抜けていく、というより、余計な力が入らない。
公園の“中”より、実は“周辺”が心地いい
哲学堂公園の中はもちろん落ち着いている。
ただ、個人的には公園の外側、住宅地との境目を歩く時間が好きだ。
いきなり自然に放り込まれる感じがなく、
日常から静けさへ、ゆっくり移行できる。
この緩やかさが、ひとり散歩にはちょうどいい。
夕方の時間帯が、いちばん合う
このエリアを歩くなら、夕方がおすすめだ。
日が傾き、空気が少し冷え始める頃。
仕事帰りの人、犬の散歩をする人、
それぞれが干渉しない距離感で存在している。
誰かの生活音が聞こえるのに、
自分の思考は邪魔されない。
このバランスが、とても貴重だ。
「何かしなきゃ」が消えていく道
哲学堂公園周辺を歩いていると、
「有意義に過ごさなきゃ」という焦りが薄れる。
目的がなくても歩いていい。
考え事をしても、しなくてもいい。
立ち止まっても、引き返してもいい。
散歩に、正解が求められない場所だ。
思考が、歩幅に落ちていく
このあたりでは、考え事をしても重くならない。
答えを出そうとしない思考が、
そのまま足の動きに溶けていく。
哲学堂という名前のせいか、
考えること自体が自然に許されている気がする。
大きく変わらなくていい
散歩が終わっても、人生が変わるわけじゃない。
劇的に前向きになることもない。
ただ、少しだけ余白が増える。
それで十分だと思う。
中野区で、静かにひとりで歩きたい日があったら、
哲学堂公園の周辺は、きっと裏切らない。
日常を少しだけ整えたいときに、
ちょうどいい距離と温度が、そこにはある。


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