一人暮らしをしていると、部屋の掃除はどうしても後回しになりやすい。
多少散らかっていても困るのは自分だけ。
テーブルの上に物が置いてあっても、そのまま生活できる。
床に少しホコリがあっても、
「今度掃除すればいいか」
と思ってしまう。
ところが、そんな自分でも突然、掃除に本気になる瞬間がある。
彼女が家に来ることになったときだ。
それまで気にならなかった部屋の汚れが、急に全部見えてくる。
床。
テーブル。
洗面所。
トイレ。
キッチン。
玄関。
そして部屋の匂いまで。
普段の自分だったら絶対にここまでやらない。
それなのに彼女が来るというだけで、掃除に対するモチベーションが一気に上がった。
今回は、そんな一人暮らしの何でもない一日をSolo Logとして残しておきたい。
「家に行っていい?」で部屋を見る目が変わった
彼女が家に来ることになった。
その瞬間、最初に考えたのは、
「部屋、大丈夫だったかな」
だった。
普段、自分ではそれほど汚いと思っていない。
生活するには困っていない。
必要なものがどこにあるかも分かっている。
しかし「他人が見る」と考えた瞬間、部屋の評価が変わった。
テーブルを見る。
物が多い。
床を見る。
なんとなくホコリが気になる。
玄関を見る。
靴の置き方まで気になる。
昨日まで普通だった自分の部屋が、突然、
「人を迎える場所」
に変わった。
一人なら気にならないことが気になる
まず床を掃除した。
普段なら目立つところだけで終わることもある。
でも今回は違った。
部屋の隅。
家具の近く。
普段あまり歩かないところ。
細かいところまで見てしまう。
自分一人なら、
「まあいいか」
で終わる。
ところが彼女が来るとなると、
「ここ、見られるかな」
と思う。
実際には、彼女はそんな細かいところまで見ないかもしれない。
それでも掃除してしまう。
不思議なものだ。
テーブルの上を片づける
次はテーブルだった。
一人暮らしのテーブルには、いつの間にか物が増える。
郵便物。
充電器。
ペン。
飲み物。
ちょっとした小物。
一つ一つは大したものではない。
しかし全部置いてあると、妙に生活感が出る。
そこで一度全部どかした。
必要なものだけ戻す。
いらないものは捨てる。
別の場所へ置くものは移動する。
すると、それだけで部屋がかなり広く見えた。
「こんなに違うのか」
少し驚いた。
一番気になったのはトイレだった
そして、急に気になった場所がある。
トイレだ。
自分しか使わないなら、それほど神経質にはならない。
もちろん普通には掃除する。
でも、彼女が使うかもしれないと思った瞬間、基準が変わる。
便器だけではない。
床。
壁。
手を洗うところ。
タオル。
トイレットペーパー。
全部確認した。
特にトイレットペーパーが少なくなっていないかまで確認した。
普段の自分なら、なくなったら交換すればいいと思うだけだ。
しかし人が来るとなると、そういう小さなことまで気になる。
洗面所も急に重要になる
次は洗面所。
鏡を見ると、水滴の跡が少し残っている。
昨日まで気にならなかった。
でも今日は気になる。
鏡を拭く。
洗面台も洗う。
蛇口も拭く。
そしてまた少し離れて見る。
なんとなくホテルの清掃チェックみたいになってきた。
ここまで来ると、自分でも少し面白くなった。
「俺、普段からこれくらいやればいいのに」
と思った。
部屋の匂いまで気になった
掃除をしていると、次に気になるのが匂いだった。
自分の部屋の匂いは、自分では分かりにくい。
毎日そこにいるから慣れてしまっている。
そこで窓を開けた。
空気を入れ替える。
布団周辺も確認する。
ゴミもまとめる。
キッチンの生ゴミが残っていないかも見る。
強い香りでごまかすより、まず換気して清潔にする。
これは結構重要だと思った。
玄関は最初に見られる
そして玄関。
彼女が来たら、最初に見る場所だ。
靴を揃える。
余計なものを片づける。
床も軽く掃除する。
玄関が整うと、部屋全体まできれいになったような気がする。
人間の第一印象と同じなのかもしれない。
家にも第一印象がある。
玄関を開けた瞬間、
「ちゃんとしているな」
と思ってもらえるのか。
「結構散らかっているな」
と思われるのか。
ほんの数秒で決まりそうだ。
掃除しながら少し緊張していた
掃除をしている自分は、いつもより動きが速かった。
別に誰かに命令されたわけではない。
彼女から、
「きれいにしておいて」
と言われたわけでもない。
それでも勝手に掃除している。
たぶん、少し緊張していたのだと思う。
自分が普段暮らしている空間を見せるというのは、意外と恥ずかしい。
外で会うのとは違う。
カフェなら店の雰囲気がある。
レストランなら料理がある。
公園なら景色がある。
でも自宅には、自分の生活そのものがある。
部屋にはその人の生活が出る
部屋を見ると、その人の生活がなんとなく分かる。
何を大切にしているのか。
どんな物を持っているのか。
整理整頓するタイプなのか。
何を食べているのか。
どんな本を読むのか。
普段どんな時間を過ごしているのか。
全部を説明しなくても、部屋には情報がある。
だから私は、彼女が家に来ることに少し緊張したのかもしれない。
自分の生活を見られるような感覚があった。
「よく見せたい」という気持ちは強い
なぜ、こんなに掃除できたのだろう。
答えは単純だと思う。
彼女によく見られたかったからだ。
清潔な人だと思ってほしい。
ちゃんと生活していると思ってほしい。
居心地が悪いと思われたくない。
そういう気持ちがあった。
普段は自分しか見ないから、掃除の優先順位は低くなる。
しかし、大切な人が来るとなると優先順位が一気に上がる。
人間のモチベーションとは面白い。
誰かのためだと動けることがある
一人だとなかなかできないことでも、誰かのためならできることがある。
料理もそうかもしれない。
自分一人なら適当な食事で済ませる。
でも誰かに食べてもらうなら、少し頑張って作る。
掃除も同じだった。
自分一人なら、
「明日でいい」
と思う。
彼女が来るなら、
「今日やる」
になる。
行動そのものは同じなのに、理由が変わるだけで動ける。
これは結構大きな発見だった。
掃除が終わると自分も気持ちよかった
そして意外だったのは、彼女のために始めた掃除なのに、終わって一番気持ちよかったのは自分だったことだ。
床がきれい。
テーブルが広い。
洗面所もきれい。
玄関も整っている。
部屋の空気も変わった。
椅子に座って部屋を見渡したとき、
「結構いいじゃん」
と思った。
彼女が来なかったら、ここまで掃除しなかっただろう。
そう考えると、彼女が来るという予定そのものが、自分の生活を少し整えてくれたことになる。
恋愛は生活にも影響する
恋愛というと、デートや告白、キスのような出来事を思い浮かべやすい。
でも実際には、もっと小さなところにも影響する。
服を選ぶ。
髪を整える。
部屋を掃除する。
時間を確認する。
食事を考える。
自分一人だった生活に、もう一人の存在が入ってくる。
それだけで行動が変わる。
今回の掃除も、その一つだった。
彼女が来る前の静かな時間
掃除が終わった。
あとは彼女が来るのを待つだけ。
さっきまで忙しく動いていたのに、急に静かになった。
時計を見る。
まだ少し時間がある。
座って待っていると、
「ここまで掃除する必要あったかな」
とも思う。
でも、やって後悔はなかった。
きれいな部屋で人を迎えるほうがいい。
それに、何より自分自身が落ち着いた。
準備をするという行為には、気持ちを整える効果もあるのかもしれない。
一人暮らしの部屋が「二人の場所」になる瞬間
普段は完全に自分だけの場所だ。
帰ってくるのも自分。
食事をするのも自分。
寝るのも自分。
誰にも気を使わない。
そんな部屋に彼女が来る。
ほんの数時間かもしれない。
それでも、その時間だけは自分だけの部屋ではなくなる。
誰かと話す場所になる。
誰かが座る。
誰かが笑う。
そのことを想像しながら掃除している時間も、今思えば結構楽しかった。
掃除は「誰かを迎える準備」だった
今回改めて思った。
私は単に汚れを落としていたわけではない。
彼女を迎える準備をしていたのだと思う。
玄関をきれいにする。
テーブルを片づける。
トイレを掃除する。
換気する。
一つ一つは普通の家事だ。
でも目的があると意味が変わる。
「この部屋で気持ちよく過ごしてほしい」
そう思っていた。
だから普段より丁寧にできたのだろう。
まとめ|彼女が来るだけで、掃除のスイッチが入った
一人暮らしでは、自分のためだけに生活を整えるのが面倒になる日もある。
多少散らかっていても生活できる。
掃除は明日でもできる。
そう思ってしまう。
ところが彼女が家に来ると決まった瞬間、私は変わった。
床を掃除した。
テーブルを片づけた。
トイレを確認した。
洗面所の鏡を拭いた。
玄関を整えた。
窓を開けて換気までした。
普段なら気にならない場所まで気になった。
理由は単純だ。
好きな人を気持ちよく迎えたかった。
そして掃除が終わって気づいた。
誰かのために始めたことが、結果的には自分の生活まで気持ちよくしてくれた。
彼女が家に来る。
たったそれだけの予定だった。
でも、その予定一つで部屋がきれいになり、自分の気持ちまで少し整った。
一人で暮らしていると、誰かの存在によって自分の行動が変わる瞬間が妙に印象に残る。
今回の掃除もそうだった。
恋愛の思い出というほど大げさな出来事ではない。
ただ、いつもより本気で部屋を掃除した日。
そんな何でもない一日も、私にとっては残しておきたいSolo Logなのである。

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