東京に引っ越してから、ときどき日本という国について考えるようになった。
駅が多い。
電車はかなりの頻度で走っている。
コンビニへ行けば必要なものはだいたい買える。
水道から普通に水が出て、電気も使える。
スマートフォン一つあれば電車にも乗れる。
こういう生活をしていると、
「やっぱり日本は便利な国だな」
と思う。
しかし、その一方でニュースやインターネットを見ると、まったく違う日本の姿も出てくる。
給料が上がらない。
物価が上がる。
人口が減っている。
高齢化が進む。
世界の中で日本経済の存在感が低下している。
昔は、
「日本は世界トップクラスの先進国」
というイメージがかなり強かった。
では今の日本はどうなのだろう。
もしかして発展途上国になってしまったのか。
いや、そもそも**「発展途上国でもない」という別の状態になっているのではないか。**
今回はそんなことを、一人で考えてみた。
日本は基本的には先進国だ
最初に結論を書けば、日本が突然「発展途上国」になったわけではない。
道路。
鉄道。
上下水道。
電力。
通信。
医療。
教育。
金融。
行政。
こうした社会インフラを見る限り、日本は依然として高度に発達した国だ。
東京で生活していると、それはかなり実感する。
地下鉄を降りる。
少し歩けば別の路線がある。
コンビニがある。
病院がある。
飲食店がある。
ATMがある。
当たり前すぎて気づかないけれど、巨大都市を毎日動かすには相当な社会基盤が必要だ。
だから、
「日本=発展途上国」
と単純に言ってしまうのは違うと思う。
でも「昔の圧倒的な日本」でもない
問題はここからだ。
日本が先進国であることと、日本経済が絶好調であることは同じではない。
私が若かったころ、日本企業にはものすごく強いイメージがあった。
世界の電機メーカー。
自動車。
ゲーム。
半導体。
銀行。
日本企業が世界企業ランキングの上位に大量に登場していた時代もあった。
「Japan as No.1」という言葉まであった。
しかし現在、世界を見れば状況はかなり違う。
アメリカには巨大IT企業がある。
中国にも巨大テクノロジー企業が生まれた。
AI、クラウド、半導体、SNS、ECなど、新しい産業の主導権を海外企業が握っている分野も多い。
日本が貧しい国になったというより、
他国がものすごい速度で成長した。
こちらのほうが近いのかもしれない。
「衰退」と「発展途上」は違う
ここを混同すると分かりにくくなる。
発展途上国とは、一般的には経済や社会インフラなどが発展の途中にある国を指す。
しかし日本の場合、すでに巨大なインフラや社会制度を作ってきた。
だから今の問題は、
「これから初めて発展する」
ことではない。
むしろ、
「すでに作った豊かな社会をどう維持し、次の成長へつなげるか」
という問題なのだと思う。
つまり、日本に必要なのは「発展」というより「再成長」なのかもしれない。
東京に住むと日本の強さも見える
東京に引っ越して驚いたことの一つが、駅の多さだった。
本当に覚えきれない。
少し歩けば別の駅がある。
地下鉄。
JR。
私鉄。
バス。
それらが巨大なネットワークになっている。
しかも多くの人が毎日それを利用している。
これは日本が長い時間をかけて蓄積してきた資産だと思う。
新しい国が、
「明日から東京と同じ鉄道網を作ります」
と言っても簡単にはできない。
街そのものが巨大な資産なのだ。
便利なのに豊かさを感じにくい不思議
それなのに、
「日本は豊かになっている」
という実感を持ちにくい。
ここが不思議だ。
電車は便利。
店も多い。
インターネットもある。
食べ物にも困らない。
しかし生活する側からすると、
家賃。
食費。
光熱費。
税金や社会保険料。
こうした負担を気にする。
給料が大きく増えなければ、物価が上がっただけでも生活は苦しく感じる。
国全体のインフラが豊かでも、個人の可処分所得が増えなければ「豊かになった」という感覚にはつながりにくい。
このズレが今の日本を分かりにくくしている気がする。
人口減少という大きな問題
さらに日本には人口減少がある。
これはかなり大きな問題だと思う。
若い人が減る。
働く人が減る。
消費する人も減る。
地方では人口減少がさらに進む。
一方、高齢者の割合は増える。
社会保障をどう維持するのかという問題も出てくる。
東京にいると人が多すぎるくらいなので、
「本当に人口が減っているの?」
と思うこともある。
しかし日本全体で見れば話は別だ。
東京への集中と、日本全体の人口減少は同時に起こり得る。
AI時代は日本にとってチャンスなのか
私は最近、AIについて考えることが多い。
ここには日本がもう一度成長する可能性もあると思っている。
AIは巨大企業だけのものではない。
個人でも使える。
文章を書く。
プログラムを書く。
データを分析する。
画像を作る。
アイデアを整理する。
昔なら何人もの人間が必要だった仕事の一部を、一人でもできるようになってきた。
これは人口が減る日本にとって、かなり重要なのではないか。
人が減る。
ならば、一人あたりの生産性を上げる。
そのためにAIを使う。
非常に分かりやすい。
50代でもAIを使える時代
ここは個人的にも面白い。
新しい技術というと、
「若い人のもの」
というイメージを持ってしまうことがある。
しかしAIは少し違う。
日本語で質問できる。
コードを書いてもらえる。
勉強にも使える。
資格について質問することもできる。
私自身、AzureやAZ-900のような新しい分野を勉強しようとしている。
昔なら専門書を何冊も読んで分からないところで止まっていたかもしれない。
今ならAIへ、
「これはどういう意味?」
と聞ける。
年齢による学習格差を少し縮めてくれる可能性がある。
日本は「完成した国」でもない
昔は先進国という言葉を、
「もう完成している国」
のように感じていた。
でも今は違うと思う。
国に完成なんてない。
技術が変わる。
人口が変わる。
産業が変わる。
世界情勢も変わる。
昨日まで強かった産業が、10年後にも強い保証はない。
逆に現在弱い分野でも、新しい産業が生まれる可能性がある。
先進国になったら終わりではない。
先進国になった後も、変化し続けなければならない。
日本はまさにその段階にいるのだと思う。
「日本は終わった」で片づけたくない
インターネットを見ると、
「日本終了」
「もう先進国ではない」
「海外へ行ったほうがいい」
といった強い言葉を見ることがある。
確かに問題は多い。
楽観だけしていればいいとも思わない。
しかし、
「日本は終わった」
だけで考えるのも極端だ。
世界有数の都市がある。
高度な交通網がある。
製造業の蓄積がある。
教育水準も高い。
治安や社会インフラもある。
そして何より、まだ一億人規模の市場がある。
これらが一晩で消えるわけではない。
問題は、持っている資産を次の成長へ使えるかなのだと思う。
個人も日本と少し似ている
ここまで考えて、ふと自分の人生にも似ていると思った。
若いころと同じではない。
年齢を重ねれば体力も環境も変わる。
過去の成功だけで未来を生きることもできない。
でも、今まで積み上げてきた経験は残っている。
仕事をしてきた。
失敗もした。
パソコンを使ってきた。
東京へ引っ越した。
そして今、新しい資格やAIについて勉強しようとしている。
ゼロから始めるわけではない。
今までの蓄積に新しいものを足していく。
日本も同じなのかもしれない。
先進国から「再成長国」へ
もし私が今の日本へ勝手に名前を付けるなら、
「発展途上国」
ではなく、
「再成長を求められている成熟国」
と言いたい。
一度豊かになった。
巨大なインフラを作った。
世界トップクラスの企業も生み出した。
しかし、その成功モデルだけでは成長しにくくなった。
だから次のモデルを作る。
AI。
ロボット。
半導体。
エネルギー。
医療。
宇宙。
コンテンツ。
まだ可能性のある分野はいくらでもある。
重要なのは、
「昔の日本はすごかった」
だけで終わらないことだと思う。
私自身も再成長できるのか
そして結局、私が気になるのはここだ。
日本が再成長できるかどうか。
それと同時に、
自分自身も再成長できるのか。
50代から新しい資格を勉強する。
AIを使う。
ブログを書く。
新しい仕事を考える。
東京で新しい生活を始める。
若いころと同じ方法ではないかもしれない。
でも、別の成長方法はあるかもしれない。
国も人間も、一度成長したらそこで終わりではない。
停滞する時期もある。
そこから別の形で伸びる可能性もある。
まとめ|日本は発展途上国ではない。でも安心できる先進国でもない
「日本はもう発展途上国でもないのですか?」
そんな疑問から考え始めた。
私なりの答えはこうだ。
日本は発展途上国になったわけではない。
現在も巨大な経済、社会制度、インフラ、技術の蓄積を持つ成熟した国だ。
しかし同時に、
「先進国だからこのままで大丈夫」
とも言えない。
人口は減っていく。
世界では新しい企業が次々に生まれる。
AIをはじめとする技術革新も急速に進む。
昔の成功だけでは順位を維持できない。
だから日本は今、
発展途上ではなく、「再成長の途中」に入れるかどうかの分岐点
にいるのではないだろうか。
東京の大量の電車を見れば、日本が積み上げてきた力を感じる。
一方、毎日の生活費を見れば、経済の厳しさも感じる。
どちらも日本の現実なのだと思う。
そして私は、日本の未来を考えながら、自分自身についても同じ問いを持っている。
一度停滞したとしても、もう一度成長することはできるのか。
日本にも。
そして50代の自分にも。
答えはまだ分からない。
だからこそ、これからどう変わっていくのかを、Solo Logとして記録していきたい。

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