昔買ったプログラミングの本を、久しぶりに開いてみた。
何年ぶりだろう。
本棚に置いてあることは知っていた。
捨てようと思ったこともあった。
プログラミングの世界は変化が速い。
昔使っていた技術の本なら、今さら読んでも意味がないのではないか。
そんな気持ちもあった。
それでも、なんとなく手に取ってページを開いてみた。
すると不思議だった。
完全に忘れていると思っていた内容なのに、
「ああ、これ覚えている」
というものが意外と出てきた。
昔は何度も読んでいた本だった
プログラミングを覚えようとしていた頃は、今よりずっと本に頼っていた。
分からないことがあれば本を開く。
エラーが出たら本を調べる。
やりたい処理があれば目次や索引から探す。
一冊読んで終わりではなく、必要になるたびに同じページを何度も開いていた。
だから本にも使用感がある。
久しぶりに開いてみると、
「このあたり、よく見ていたな」
と思うページがあった。
内容そのものだけではない。
当時、机の前でコードを書いていた感覚まで少し戻ってくる。
古い技術書なのに、ちょっとしたアルバムのようにも感じた。
コードを見ると意外と思い出す
何年も使っていない技術なら、全部忘れていると思っていた。
ところがコードを見ると違った。
変数。
条件分岐。
繰り返し。
データベースへの接続。
ファイル操作。
一つ一つを完璧に説明できなくても、
「これはこういう処理だったな」
と分かる部分がある。
何も見ない状態で、
「昔のプログラミングを全部書いてください」
と言われれば難しい。
しかし昔のコードや解説を見ると、頭の中から少しずつ記憶が出てくる。
忘れたというより、
長い間使っていなかったので取り出せなくなっていただけなのかもしれない。
そう思った。
昔の本だから役に立たないとは限らない
もちろん、プログラミング本には古くなる部分がある。
OSが違う。
開発環境が違う。
画面も違う。
今では使われなくなった機能もある。
本に書かれている手順を、そのまま現在のパソコンで再現できないこともあるだろう。
それでも全部が無意味になるわけではない。
条件によって処理を分ける。
データを順番に処理する。
入力された値をチェックする。
ファイルから読み込む。
データベースから必要な情報を取り出す。
こうした基本的な考え方は、技術が変わっても共通する部分がある。
昔の本を読んでいるのに、
「これは今勉強していることにもつながるな」
と思う瞬間があった。
当時は難しかったページが今は違って見える
もう一つ面白かったことがある。
昔読んだときには難しいと思っていた説明が、今読むとそれほど難しく感じないことだ。
当時は一つの用語が分からないだけで、その先が全部分からなくなることがあった。
一ページ読むのにも時間がかかる。
サンプルコードを入力しても動かない。
どこが間違っているのか分からない。
そんな経験を何度もした。
しかし、その後に仕事や勉強でいろいろなコードを見てきた。
だから同じ文章でも理解の仕方が違う。
これは本が簡単になったわけではない。
読む自分のほうが少し変わったのだと思う。
昔できなかった問題を何年もたってから解いてみたら、意外と簡単だった。
そんな感覚に近い。
書き込みを見ると昔の自分がいる
古い本には、昔の自分が残っていることがある。
線を引いた場所。
折ったページ。
書き込んだメモ。
付箋。
そこを見ると、
「ここが分からなかったんだな」
と思う。
逆に、
「ここを重要だと思っていたのか」
と少し意外に感じることもある。
新品の技術書にはない面白さだ。
昔の自分が勉強して、その痕跡を現在の自分が見る。
同じ本なのに、読む人の知識も年齢も経験も変わっている。
だから内容まで違って見える。
AIがある今だから昔の本を読みやすい
昔と現在で大きく違うこともある。
今はAIに質問できる。
昔、本を読んで分からない部分があると、そこで止まってしまうことがあった。
専門用語の意味を調べるだけでも時間がかかった。
今なら、
「この部分を初心者向けに説明して」
とAIに聞くこともできる。
古いコードを見せて、
「現在の考え方ならどう書く?」
と比較することもできる。
つまり昔の本が、AIによってもう一度教材として使える可能性がある。
これは面白い。
最新の本だけを読むのではなく、
昔の本+現在のAI
という組み合わせもありだと思った。
古い技術と新しい技術を比較できる
昔のプログラミング経験があると、新しい言語を勉強するときにも比較ができる。
「昔はこう書いていた」
「今はこんなに短く書けるのか」
「考え方は意外と同じだな」
という発見がある。
最初から新しい技術だけを覚える人とは違う楽しみかもしれない。
もちろん昔の書き方にこだわりすぎれば、新しい技術を覚える邪魔になることもある。
しかし比較材料として使うなら悪くない。
過去の経験を捨てる必要はない。
新しい知識を上に積み重ねればいい。
捨てなくてよかったと思った
本棚には限界がある。
古い技術書は場所を取る。
だから、
「もう使わないから捨てようかな」
と思うこともある。
実際、今後一度も開かない本もあるだろう。
それでも今回、昔のプログラミング本を久しぶりに開いてみて、何冊かは残しておいてもいいと思った。
情報の新しさだけならインターネットやAIのほうが便利だ。
しかし昔の本には、
自分がどこから勉強を始めたのか
という記録が残っている。
これは検索しても出てこない。
50代から読み直す意味もある
若い頃に読んだ本を、50代になってもう一度読む。
これは単なる復習ではないのかもしれない。
昔は仕事のために必死で覚えていた。
今は、
「この経験をもう一度使えないだろうか」
という視点でも読める。
全部を覚え直す必要はない。
今必要な部分だけ拾えばいい。
忘れていたら調べればいい。
分からなければAIにも聞ける。
そう考えると、昔より勉強のハードルは低い部分もある。
年齢を重ねたから遅いのではなく、昔の知識を持った状態から再開できる。
完全なゼロスタートではない。
昔の本を開いたことが再スタートになる
今回、何か大きな勉強をしたわけではない。
資格を取ったわけでもない。
新しいプログラムを完成させたわけでもない。
ただ、昔買ったプログラミング本を開いただけだ。
それでも、
「もう一度やってみようかな」
という気持ちが少し出てきた。
勉強を再開するとき、最初から最新の分厚い本を買う必要はないのかもしれない。
昔使っていた本を一冊開く。
昔書いたコードを見る。
覚えているところを探す。
そこから始めてもいい。
まとめ
昔買ったプログラミング本を久しぶりに開いてみたら、思っていた以上に覚えていることがあった。
もちろん忘れていることも多い。
情報が古くなっている部分もある。
それでも、昔勉強した時間までなくなったわけではなかった。
ページをめくることで、頭の奥に残っていた記憶が少しずつ戻ってくる。
そして昔の知識と現在のAIや新しい技術を組み合わせれば、古い経験をもう一度生かせるかもしれない。
本棚に眠っていた一冊。
長い間開かなかった一冊。
それが今になって、
もう一度プログラミングを始めるための入口になる可能性もある。
昔の技術書を捨てるか迷ったら、一度だけ開いてみるのも悪くないと思った。


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