会社まで行ったのに、トイレで引き返して欠勤した日

Solo Life Design|ひとり人生設計

朝はいつも通りに目が覚めた。

支度をして家を出て、電車に乗り、会社へ向かう。

体調が悪いわけではない。熱もない。歩けないほど疲れているわけでもない。

それでも、その日は心が重かった。

「今日は行けるだろう。」

そう自分に言い聞かせながら会社へ向かった。

会社までは行けた

会社の最寄り駅に着き、建物へ向かう。

いつもと変わらない景色だった。

受付を通り、建物の中へ入る。

ここまで来れば、普通なら仕事を始めるだけだ。

しかし、その日は違った。

心の中で何かがブレーキをかけていた。

「今日は本当に大丈夫なのか。」

そんな考えが何度も頭をよぎる。

とりあえずトイレへ向かった

すぐに席へ向かう気持ちになれず、まずはトイレへ入った。

個室に座る。

静かな空間で一人になると、不思議なくらい頭の中の声が大きくなる。

「今日は休んだほうがいいのでは。」

「いや、ここまで来たんだから出勤すべきだ。」

自分の中で二つの考えが何度もぶつかっていた。

時計を見る。

数分しか経っていないのに、とても長く感じた。

最後の一歩が踏み出せなかった

会社まで来られた。

建物にも入れた。

あと数十メートル歩けば、自分の席だった。

それなのに、その数十メートルがとても遠く感じた。

仕事そのものが嫌だったわけではない。

人間関係で大きな問題があったわけでもない。

それでも、その日は心が前へ進まなかった。

こういう日は、理屈だけでは説明できない。

引き返す決断

しばらく考えた末、その日は欠勤の連絡を入れることにした。

連絡を終えると、安心した気持ちと申し訳ない気持ちが同時に押し寄せてきた。

「ここまで来たのに。」

そんな思いもあった。

一方で、無理に出勤して集中できないまま一日を過ごすよりは、休むという判断も必要だったのかもしれない。

帰り道はいろいろ考えた

会社を出て駅へ向かう。

朝と同じ道なのに、景色が少し違って見えた。

通勤する人たちはいつも通り会社へ向かっている。

自分だけ逆方向へ歩いている。

そのことが少し気になった。

「もっと頑張れたのではないか。」

そんな後悔もあった。

しかし、人は毎日同じコンディションではない。

体調だけでなく、気持ちにも波がある。

無理をしない選択

社会人になると、「休まないこと」が評価される場面は多い。

もちろん責任感は大切だ。

しかし、無理を続けて心身の調子を崩してしまえば、その後の仕事にも影響する。

一日休んだことで、翌日には落ち着いて仕事へ向かえることもある。

休むことは、決して前向きな気持ちになれない日もあるが、自分を立て直すための時間になる場合もある。

同じ経験をした人は意外と多い

会社の前まで行った。

建物には入った。

駅までは着いた。

それでも引き返した。

こうした経験は、実は珍しいことではない。

SNSやブログでも、似た体験を語る人を見かける。

外からは分からなくても、多くの人が仕事へのプレッシャーや疲れを抱えながら生活している。

だからこそ、自分だけが特別弱いわけではないと考えることも大切だと思う。

あの日を振り返って

今振り返ると、あの日は「会社へ行けなかった日」ではなく、「会社へ行こうと最後まで努力した日」だったようにも思う。

家から一歩も出られなかったわけではない。

電車に乗り、会社へ向かい、建物に入り、最後まで迷った。

結果として欠勤という選択になったが、その日なりに精一杯考えた末の判断だった。

仕事を続けていれば、順調な日もあれば、どうしても足が止まる日もある。

そんな一日があったことも、自分の働き方を振り返る大切な記録の一つだ。

まとめ

会社へ向かい、建物に入り、トイレまで行ったものの、最後の一歩を踏み出せず欠勤した日。

当時は「情けない」と感じた出来事だったが、時間が経って振り返ると、自分の心の状態に気付くきっかけでもあった。

働き続けるためには、無理をする日だけでなく、立ち止まる日があってもいい。

大切なのは、一日だけを見て自分を判断するのではなく、その後も前を向いて歩き続けることだ。

あの日の経験は決して誇れるものではないかもしれない。しかし、自分自身を知るきっかけになったという意味では、今の自分につながる小さな一日だった。

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